エクセルでレーダーチャートを作成して,ユーザーニーズを「把握・分析」する方法を解説します。
こんな人におすすめ↓
※新商品を開発した後の結果を分析したい人
※お客様のアンケートなどを分析したい人
この記事で分かること↓
※レーダーチャートについて(分析方法まで)
※エクセルでレーダーチャートを作成する方法
□レーダーチャートとは?
レーダーチャートとは,複数の項目の軸を比較するのに適したグラフです。
グラフの軸・目盛・ラベルが正多角形に配置されます。
こんな感じ↓
蜘蛛の巣のような形をしていることから、「クモノ巣」グラフとも呼ばれます。
データは多角形の上の点で表現され、各データの間を直線で結びます。
複数の項目の値のバランスを見るために利用します。
具体的な分析方法
レーダーチャートは視覚的に見て一瞬で傾向を分析できるのが特徴です。
例えば、以下の表を用いて解説します↓
「デザイン」「味」「持ちやすさ」「値段」「宣伝方法」の5つの項目で「A」「B」「C」の3つの商品を3社で比べています。
パッと見て分かる3つの特徴(青のグラフが自社です)
・①Aは他社と比べて「デザイン性」が低い ←→ 「味」は高い
・②Bは他社と比べて「デザイン性」と「味」が低い ←→ 「飲み口」は高い
・③Cは他社と比べて「デザイン性」と「宣伝方法」が低い ←→ 「味」は高い
ここから分かる分析結果(簡単に)
・①〜③の全てにおいてデザイン性が低い → デザイン変更する。
・Bは、「味」が低い → 味を見直す。
・Cは、「宣伝方法」が低い → 宣伝方法を検討する。
よくある項目で商品を比較してみました。
レーダーチャートを作成すると、パッと見ただけでもこれだけの情報がわかります。
□エクセルでレーダーチャートを作成する方法
以下の手順に沿って解説していきます。↓
①データを整える
②レーダーチャートを作成する。
③作成したレーダーチャートを整える
・系列の順番を入れ替える
・軸の最大値と最小値を設定する
・チャートを完成させる
①データを整える
上記でも記載しましたが、レーダーチャートは、複数の項目の値のバランスを見るために利用するのでグラフです。
そのため、全ての項目の値を整える必要があります。
例えば、以下の表を見てください↓
これをレーダーチャートにすると↓
設問の解答が3段階評価(1・2・3)と5段階評価(1・2・3・4・5)の2種類があります。
当たり前の話ですが、3段階評価と5段階評価では、数字の価値が違います。
こうなると正しい分析ができないので、3段階評価を5段階評価に換算します。
変換する具体的な方法はこちら↓
3段階評価を5段階評価に変換します。
1→「1」
2→「3」
3→「5」
これで、数値の価値が平等になります。
データ整理は分析の初歩ですが、結構できてないポイントです。
②レーダーチャートを作成する
具体的な例題を設定してレーダーチャートの作成手順を解説します。
上記①の「データを整える」は終わっている状態です。
例題↓
※一つの商品を「AからE」の5つの項目で売上を分析し、自社を含めた3社で比較します。
完成形はこんな感じ↓
手順①:範囲選択
↓
手順②:「挿入」タブから「ウォータフォール」の「塗りつぶしレーダー」を選択
↓
完成
③作成したレーダーチャートを整える
・系列の順番を入れ替える
最初に表示されたレーダーチャートは、データの並び順に沿って下から上に重なって表示されています。
競合他社と比べる時に使うことが多いので、自分の会社の表が1番下に表示されたりすると、分析しにくいです。
どんなデータでも自分のデータを1番上に表示して、見やすくしましょう。
手順①:「デザイン」タブの「データの選択」を選択
↓
手順②:「自社」をクリックして、「↓」を2回クリックして1番下に表示
↓
完成
・軸の最大値と最小値を設定する
レーダーチャートの軸のメモリは、自動的に設定されます。
しかし、アンケート調査などの項目ではそれが必ずしも正しいとは限りません。
(例えば、3段階評価もあれば5段階評価もある)
今回は5段階評価に変更してみます。
手順①:「グラフ要素を追加」から「軸」の「その他のオプション」を選択
↓
手順②:「軸の書式設定」から最小値を「1」、最大値を「5」を入力
↓
完成
・チャートを完成させる2つのポイント
見やすいように2つの項目を修正します。
手順①:凡例の位置変更
↓
手順②:「グラフタイトル」を変更する
↓
完成
□まとめ
※レーダーチャートは、視覚的に見て一瞬で傾向を分析できる。
※エクセルでレーダーチャートを作成する手順
①データを整える
②レーダーチャートを作成する。
③作成したレーダーチャートを整える
・系列の順番を入れ替える
・軸の最大値と最小値を設定する
・チャートを完成させる